日本語のオンライン授業

皆さまこんにちは。
KEC日本語学院新宿校の関です。
私は元々KEC(枚方本校)の420時間コースの修了生で、現在は新宿校で授業を担当させていただいたり、その他皆さまの色々なサポートをさせていただいています。

最近は大学をはじめ、色々な学校で「オンライン授業」というものが行われています。
日本や海外の「日本語学校」でも、通学での授業からZoom等を使用したオンライン授業に切り替えて授業をやっている学校が多いようです。
修了生の皆さんで、現場に出ておられる先生方からもたくさんご質問をいただきました。

「オンライン授業って、どうやればいいんですか?」

うーん…。
文法のこととか、語彙の教え方ですとか、検定試験のこととかですと、すぐにお答えできるのですが、このご質問はなかなかお答えしづらい…。

なぜかというと、まず私がオンラインで日本語を教えた経験が少ないからです。
しかも以前のオンライン授業というものは、対個人、プライベートレッスンで行われるものがほとんどでした。
でも最近は、教師一人に対して、学生さん複数人のオンライン授業が増えています。
その経験が私にはほとんどありません。
というか、今までの日本語の先生たち、ほとんどこういう授業の経験はないんじゃないでしょうか?
ですので日本語学校の先生に相談しても、「?」という感じみたいです。
どうやればいいのか、正解がわからない…。

そしてもう一つのお答えしづらい理由は、その授業ごとに環境が違うことです。
ネット環境も違いますし、相手の属性(年齢、目的、レベル等)も違います。
それに合わせて、授業のやり方も変わって来るでしょう。
しっかりその相手のニーズに合わせた授業のやり方というのを教師は考えなければなりません。

って、あれ?
これって、普通の授業と同じなんじゃないでしょうか?
そうです。
「オンライン授業」といっても、授業をやる際の考え方は同じです。
教える相手にとって何がいちばん必要なのか、また何が求められているのか、そういうことを日本語教師は日々考えて授業をやっています。
もちろんいつもの授業とは違いますので、いつも使用している板書や教具、教え方をそのままオンライン授業でやるのは難しいでしょう。

自分がPCの画面を通してオンライン授業を受けるとイメージすると…

・ずっと画面ばかり眺めているのは退屈というか苦痛?
・先生の話を聞くばっかりだと、スマホでゲームしちゃう?
・手元に教材が無いので、なんとなく参加しているだけになっちゃう?

というようなことが考えられます。
個人的にですが、人間そんなに何時間も集中して画面を眺めていられない…と思います。
(ゲームとかアニメとかだったら大丈夫なんですけども)

ですので、オンライン授業も

・ただ単純に先生が話す講義(説明)を聞かせるのはNG
・先生が質問して学生が答える形式だけじゃ飽きる
・板書はどうする?

という問題が考えられます。

これらの問題が起こらないように、工夫が必要です。
具体的にはどうすればいいのか…
修了生の方、個別にご相談ください!笑

日本語教師の基本である【学習者の事を考える】ことを忘れずに、どんな環境でも対応できる教師になる!
その基本と授業の技術をKECではしっかりと伝えていきます!!

就職できる、日本語教師への道 ①

どうぞ、イメージなさってください。
仮にあなたが、日本語教師になりたいとします。

まず、何をされるかと考えるとスマホやPCで「どうしたら、日本語教師になれるか?」と検索してみるのではないでしょうか。
現時点の日本語教師の要件は以下のいずれかに該当する者・・・
① 日本語教育主専攻又は副専攻修了
② 日本語教育能力検定試験合格
③ 学士の学位を有し、かつ、日本語教師養成講座420時間修了

ここで①②③の要件とご自身の状況を当てはめてみる。
「大学は、社会学部だったし、日本語教育は履修してないので①は無いなあ。」

「日本語教育ナントカ試験って、外国人が受けるテスト? いや、あれは、日本語能力試験。このテストは知らんし、②は、難しそう。」

「大学は、あんまり勉強しなかったけど、一応卒業した。あとは日本語教師養成講座420時間というのを受ければOKか。③はなんとかなりそう。」
という状況になる方は、少なからずおられます。

因みに「日本語教育ナントカ試験」をネット検索すると、昨年の合格率は、おおよそ28%。3人受験して合格が1人以下・・・、3年受験して1回合格するか、どうか・・・。
いずれにしても、「難しそう。ちょっと、無理かも。」的結論に達する方が多い。

更に日本語教師について調べてみると「文化庁届出受理講座」なる文言が、ちらほら登場します。
実は、平成29年4月1日以降、この「文化庁届出受理講座」として認められた日本語教師養成講座を修了しないと国内の日本語学校(法務省告示校)で、就職することはできないのであります。

「ところで、法務省告示校って、何?」という新たな疑問が生まれます。当然、これは検索しなければなりません。
検索すると「大学等以外において、日本語を勉強する目的の外国人留学生に在留資格「留学」を取得させ、受け入れることが可能な日本語学校のことです。」との説明を発見することになります。

そして、この文言をじっくりと読んで理解しようとするはずです。
「日本語を勉強する目的の外国人留学生に在留資格「留学」を取得させ、受け入れることが可能な日本語学校」ということは・・・、つまり・・・

「日本語を勉強する」⇒「外国人留学生」⇒「在留資格は留学」⇒「それを受け入れる日本語学校」
そこで、皆さんは気が付くのです。

「それって、日本に有る日本語学校の、ほとんどが【法務省告示校】ってこと!【文化庁届出受理講座】を修了してないと、ほとんどの日本語学校では、雇ってもらえないってことやん。」
という、すごい結論が待っています。

就職する為には、良く調べること、そしてイメージすることが大切です。
良く調べること、イメージすることが苦手な方は、KEC日本語学院 枚方本校の松永までご連絡ください。
一緒に日本語教師への道のりをイメージさせて戴きます。

日本語教師の国家資格化について

さて、皆さん、

日本語教師の国家資格化について、賛成ですか。反対ですか。私はどちらかというと賛成です。今まで中途半端に日本語教師をなのっていましたが、この中途半端なところが、日本語教師の国家資格化によってはっきりするなら賛成です。日本語”講師”なのか、日本語”教師”なのかすら、はっきりいえませんでしたから、公認日本語教師ですとなのれるなら、大歓迎です。

ところで、この公認日本語教師になるための要件ですが、以下は文化審議会国語分科会よりの

引用です。

資格取得要件1
日本語教師の養成修了段階で身に付けておくべき基礎的な資質・能力を育成する
ために必ず実施すべき内容(以下,「必須の教育内容」という。)に基づいた知識
の有無を測定する試験の合格を要件とすることが適当である。

資格取得要件2
日本語教師に求められる資質・能力のうち,日本語教師に必要な技能・態度に含
まれる実践力を身に付けるため,教育実習の履修を要件とすることが適当である。

資格取得要件3
グローバル化が進展する時代において,多様な国籍,背景,ニーズを持つ外国人
等と向き合い,対応できる日本語教師には幅広い教養と問題解決能力が必要である
ことから,学士以上の学位を有することを要件とすることが適当である。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/92083701_01.pdf

(日本語教師の資格の在り方について 文化審議会国語分科会 令和2年3月 10 日 )

 

さて、突然ですが、ここで質問です。あなたは、リンクをクリックしましたか?

このブログのタイトル「日本語教師の国家資格化について」は、実は本当のタイトルではなく、「教師になるための資質」が本日のブログタイトルでした。内容のわからないリンクはクリックできないと思ったかた、ブログを読んでからクリックしようとしたかた、既に知っているかたは別として、その他のかた、教師になるために調べる力は必須の素養です。

難しそうでも、調べることができる人は、先生になっても、困りません。だれかれ構わず聞きまくればいいと思っている方は、聞くだけで、答えにたどり着けると思っているのでしょう。聞いて答えにたどり着いたとおもっても、調べた人にはかないません。もし調べる力がないという方でもここで朗報です。調べる力を一気に向上させることができる試験があります。

日本語教育能力検定試験です。

この試験に合格したら、私の言っていることに納得していただけると思います。

この試験に合格するためには、調べる力、記憶力、体力、精神力、さまざまな力が必要となります。全てクリアできたあかつきに合格証書をGETできますが、それ以上に成長した自分に驚くことでしょう。そんなテストですから、是非今年テストを受験してみてください。きっと、教師力が上がります。